民族と語学

(出処:ウィキペディア)

中国の民族政策と民族識別工作

 中国政府は、民族区域自治という少数民族政策を取っている。国民を、漢民族と55の「少数民族」とに区分し、その民族ごとに集住地域を「区域自治」の領域として指定した。そこでは、「民族の文字・言語を使用する権利」、「一定の財産の管理権」「一定規模の警察・民兵部隊の組織権」「区域内で通用する単行法令の制定権」などを行う事を認めている。国民を構成する諸集団が、どの「民族」に帰属するかを法的に確定させる行政手続きを、民族識別工作といい、清代から民国期にかけて伝統的に「五族」とされてきた民族数は、この手続きにより56にまで増加した。 現時点でもまだ、識別されていない民族、あるいは便宜的に他の民族籍に分類されている民族も多数存在する。(中国語版ウィキペディア「中国未識別民族」参照。)

 中国残留日本人孤児などに由来する日系、香港・マカオの返還にともない中国の国民となった英国系、ポルトガル系は、少数民族としては扱われていない。一方、ロシア系はオロス族として少数民族と扱われている。

 宋代に西方から移住して開封に定着したユダヤ人は、「猶太」と呼ばれ、中華人民共和国建国後の1952年の国慶節には2名の代表を北京に派遣したが、民族識別工作が進展する中で、「少数民族」としての認定をうけることができなかった。それでも「戸籍簿の民族欄」には「猶太」と記すことが許されていたが、1996年に至り、民族籍として「漢族」または「回族」のいずれかを選択するよう求められた[1]。詳細は開封のユダヤ人を参照。


中国民族の一覧

アチャン族(阿昌族)
イ族(彝族)
ウイグル族(維吾爾族)
ウズベク族(烏孜別克族)
エヴェンキ族(鄂温克族、オウンク族)
オロチョン族(鄂倫春族)
回族(ホウェイ族、フェイ族)
カザフ族(哈薩克族、ハザク族)
漢族
キルギス族(柯尔克孜族、クルグズ族)
高山族
コーラオ族(仡佬族)
サラール族(撒拉族)
ジーヌオ族(基诺族)
シェ族(畲族)
シベ族(錫伯族、シベ族)
ジン族(京族、越族、ベトナム族)
スイ族(水族)
タジク族(塔吉克族)
タタール族(塔塔尔族)
タイ族(傣族、ダイ族)
ダウール族(達斡尔族)
チベット族(蔵族)
チャン族(羌族)
朝鮮族
チワン族(壮族)
チンプオ族(景頗族)
トゥ族(土族)
トゥチャ族(土家族)
トーアン族(德昂族、旧称パラウン族)
トーロン族(独龍族)
ドンシャン族(東郷族)
トン族(侗族)
ナシ族(納西族)
ヌー族(怒族)
ハニ族(哈尼族)
バオアン族(保安族)
プーラン族(布朗族)
プイ族(布依族)
プミ族(普米族)
ペー族 (白族)
ホジェン族(赫哲族、ホーチォ族)
マオナン族(毛南族)
満州族(満族)
ミャオ族(苗族)
ムーラオ族(仫佬族)
メンパ族(門巴族)
モンゴル族(蒙古族)
ヤオ族(瑶族)
ユグル族(裕固族)
ラフ族(拉祜族)
リー族(黎族)
リス族(傈僳族)
ローバ族(珞巴族)
オロス族(俄羅斯族、ロシア族)
ワ族(佤族)

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